久しぶりにアップデート情報をお届けします。1月以来、久々のパブリックアップデートとなりましたが、この間も着実に開発を進めていました。具体的には、第三者によるセキュリティ監査、新しい定型メールボックス、AIによるフィールド提案、そして全サーバーの移行に取り組んできました。
それでは、ここ数ヶ月で実施したParseurの主なアップデートをご紹介します!
新機能: 初のセキュリティ監査を通過!
ユーザーデータの安全性とアプリケーションの堅牢性は、私たちの最優先事項です。
このたび、弊社は第三者機関による初めてのセキュリティ監査を無事通過しました。ペネトレーションテストは大手独立系セキュリティ会社の Astra によって実施されました。Astraは自動スケジューリングテストと高度な手動ペネトレーションテストの両方を提供しており、弊社ではその両方を実施しました。また、今後継続的にインフラの監視とセキュリティ体制の維持確認が行えるツールも導入しました。
初回のペネトレーションテストでは、大きなセキュリティホールやデータ漏洩につながる深刻な問題は見つかりませんでしたが、Parseurをより高いセキュリティ基準に保つための有益なアドバイスも得られました。開発チームがこれらの推奨事項をすべて実装したことで、Parseurはこれまで以上に安全になったと確信しています。
エンタープライズプランをご利用のお客様は、ペネトレーションテスト証明書およびレポートのコピーをいつでもご請求いただけます。
新機能: 定型メールボックスの種類を追加
新しいメールボックス作成時に選択できる定型メールボックスの種類が増えました。定型メールボックスとは、代表的なデータフィールドがあらかじめ設定されており、該当文書から主要データをスムーズに抽出できるテンプレートです。場合によっては、有名な業界プラットフォーム向けのテンプレートも含まれています。

今回新たに加わった定型メールボックスは以下の通りです:
- 銀行取引明細: 銀行やクレジットカードの取引明細書から、取引内容、日付、金額などのデータを抽出。
- 一般的なリード: 名前、メールアドレス、電話番号、メッセージ等、ボイスメールやWebフォーム通知を含む様々なリード通知から情報を抽出。
- 自動車リード: Cars.com、CarGurus、Autotrader等の自動車系プラットフォームから、リード情報や車両スペック(メール、電話、車種、モデルなど)を抽出。
- 作業指示書: Rated PeopleやCheckatradeなどから作業内容、顧客情報、現場情報などを抽出。
- 公共料金請求書: 電気・水道・ガスの請求書から消費情報や顧客データ、請求明細を抽出。
- 納品書: 運送会社、配送者、受取人情報、出荷内容をBOL、配車・料金の確認などから抽出。
- イベントチケット販売: AnyTickets、AXS、Etix、Ticketmasterなどイベントチケットプラットフォームの購入・販売情報を抽出します。
また、請求書用の定型メールボックスも、より多くのデータを抽出できるようアップグレードしました。
詳しくは定型メールボックスの使い方に関する記事をご覧ください。
新機能: OCRテンプレート作成時にAIによるフィールド・ラベル提案
PDFからOCRテンプレートを作成する際、Parseurがドキュメント内のテキストやメールボックスタイプに応じて、フィールドやラベルを自動提案するようになりました。
多数の定型メールボックスがあることで、これらのAI提案もさらに精度が向上しています。カスタムタイプのメールボックスを選んだ場合でも、Parseurが自動で関連性の高いフィールドやラベルを提案します。
これらはあくまで提案ですので、テンプレート内で自由に追加・削除・編集が可能です。
改善: メールボックス作成・オンボーディングのデザインを一新
メールボックス作成画面やオンボーディングプロセスを全面的に再設計し、より直感的で分かりやすいものに改善しました。また、ヒント・コツの表示やヘルプセンターへのリンクも増やし、Parseur導入初期のサポートを強化しました。
改善: 新サーバーインフラへの移行
サーバーインフラ、デプロイ自動化、監視体制を全体的に刷新しました。新サーバーへのアプリケーション・データベースの完全移行も、ダウンタイムゼロかつユーザーへの影響なしで実施できました。
綿密な準備と繰り返しのテストを行った結果、Parseurはさらに安定性・拡張性の高い基盤の上で稼働しています。
その他の改善およびバグ修正
裏側でもさまざまな改善を行い、プラットフォームのパフォーマンスと信頼性を向上させました。
主な改善・修正内容:
- アプリ内で複数ファイルの一括アップロード・処理時のパフォーマンス向上
- 白紙PDFページの処理ロジック改善
- PDFでの文字・空白検出や単語順序抽出精度の向上
- 「LinkedDocument」形式使用時、特定ウェブページのダウンロード失敗バグを修正
最終更新日